逆境に負けない強さとは

私を覆う漆黒の夜

鉄格子にひそむ奈落の闇

私はあらゆる神に感謝する

我が魂が征服されぬことを


無惨な状況においてさえ

私はひるみも叫びもしなかった

運命に打ちのめされ

血を流しても

決して屈服はしない


激しい怒りと涙の彼方に

恐ろしい死が浮かび上がる

だが、長きにわたる脅しを受けてなお

私は何ひとつ恐れはしない


門がいかに狭かろうと

いかなる罰に苦しめられようと

私が我が運命の支配者

私が我が魂の指揮官なのだ

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これは詩人ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩「インビクタス-負けざる者たち-」です。

 

 

この詩は南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏が、27年間もの出口の見えない収監生活を乗り切るために心の支えにしていた詩です。どんなに苦しくても、決して自分の信念は曲げない、魂は絶対に売らないという強い意志が感じられる詩です。

 

南アフリカのアパルトヘイトという人種差別撤廃、民族協調を訴えた人物で27年にわたる収監生活の後に釈放され、南アフリカ初の黒人大統領に選出。ノーベル平和賞も受賞され、今では同氏のリーダーシップはあらゆるリーダーのお手本となっていますね。

 

ニュースに出ていましたがマンデラ氏の体調があまり芳しくないようです。

<マンデラ氏>容体 前妻「口にチューブ。表情で意思疎通」

南アフリカにとって「国父」と言える人物で、95歳と長生きされていますが、病床で何を思われているのか。一日も早い回復をお祈り申し上げます。

 

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そして今日もう1つ気になったニュースが、「世界で最も長く収監されている死刑囚」といわれている袴田巌死刑囚の判決を覆す可能性がある証言が明らかになったというもの。http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/17/hakamada-case_n_4293838.html

 

収監期間は50年で、仮に冤罪だった場合どんな感情で本人やご家族が過ごされていたのかは想像できるものではありません。ただ、真偽のほどはまだ定かではないですし、事件の被害にあったご家族の方のためにも一日も早く事実を明らかにしてほしいものです。もし冤罪であった場合は真犯人は何十年も捕まっていないということですから。

 

本当に苦しい時、逆境の時には、自分はどんな感情になるのだろうか。強い思いや、自分の心の支えにすべき何かが必要なのだと思うが、それは何なのかは今はまだわからない。