読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

個性を失った「マクドナルド」と、実は個性が強くなかった「東京チカラめし」を食べて思うこと。

f:id:GOLOG:20140215103649j:plain

photo credit: Benjamin Lehman via photopin cc

外食チェーンは大変だ。
デフレ時代に消費者の財布を支えたのは、牛丼やハンバーガーなどのファストフードチェーン。ワンコインにも満たない安い値段で提供も早く、味もそこそこで、これはまさに企業努力の賜物だ。

 

しかし消費者の気持ちは移り気が早くて、近年は各社の業績は悪化、牛丼チェーンも苦戦を強いられている。結局、競合が多すぎるからどこかが淘汰されるまでは我慢比べなんだろうけど、そもそも店舗の数が多すぎて需給があっていないのでは?とも思う。夜中に車を走らせていた時に、どこも閉まっている暗い街並みの中で唯一、牛丼チェーンのライトだけがあちらこちらに煌々と輝いていて、店内はガランとしているを見るとその採算性ってどうなんだろうとも感じる。


そして、ここへ来て各社の動きがさらに慌しい。

牛丼チェーンでは吉野家が「牛すき鍋膳」がヒットして客足が回復傾向、それを見たすき家はすぐさまに類似メニューを提供、なか卵は牛丼を廃止して牛すき丼で勝負に出る大胆な戦略(すき家と会社は一緒なので差別化するという意味合いもあるけど)、数年前から東京中心に怒涛の出店攻勢をかけてきた焼き牛丼がウリの東京チカラめしは、急激に業績が落ちてこの半年で一気に39店舗も閉鎖したそうだ。

 

東京チカラめしは、その急拡大戦略について危ない印象を持っていたけど想像よりもそのスピードが早かった。正直言って「質」が大きく悪化したと思う。
だいぶ前だが出店し始めの頃にはじめて食べた時は、それなりに美味しかった。焼き牛丼という新しい発想が、インパクトを与え体育会系男子や学生にうけて一時的に賑わった。

 

しかし、それは模倣可能で強い個性ではなかったのだ。
競合各社が「焼く」をテーマに類似商品を打ち出し、顧客を取り返しにいく。経営者としては出店攻勢で知名度アップと競合が出てくる前に業界内でも独自のポジションを確保したかったのかもしれないが、それは一方で大きな代償を払っていた。

 

私が最後に食べたものは最初のものと比べると全然美味しくなかった。拡大路線に走る中で食材や調理法を変更したのかどうかはわからない。また急拡大の反動は店員さんの教育にも表れていて、忙しくないのに食べ残りの食器はあちらこちらに残っていたり、店内は床やテーブルが油まみれでとても汚かった。
それを最後に東京チカラめしには行っていないし、今後もあえて選択する動機がなく、吉野家派の私はいつも通り吉野家に行くだけなのだ。


顧客の代替手段が多い業界ではリピーター確保がとても大事。だから一度でもそのような印象を与えてしまうとことは大きなエラーである。一気に店舗閉鎖するしか無かったのだろうけど、既存店舗もそのような点を地道に改善していかないといけないと思うし、少しイメチェンをアピールすることが必要でしょう。一度離れた顧客の心を取り戻すのは大変。

 

 

それからハンバーガーチェーンではガリバーのマクドナルドが苦戦中。あの有名な原田社長も引責辞任かわからないが社長交代をしたばかりだ。最近ほとんどマクドナルドにいくことは無かったが、先週久々に行ってみた。社長が交代した影響か店内はやや落ち着いた雰囲気になっていて、家族連れが多く、それなりにお客さんもいた。

 

期間限定メニューのホット&グルービービーフのセットとシャカシャカチキンを注文したかったのだけど、今はバリューセットもサラダなどの組み合わせがあり、ポテトにチーズを乗っけたパターンもあるみたいでオーダーの仕方が理解しにくかった。 

 「バリューセットの頼み方はみんな知っているし、シャカシャカチキンはレッドペッパーかチェダーチーズのパウダーがつくからスムーズに選んでね」という、軽いプレッシャーを笑顔の店員さんから感じつつも、まあ仕方ないねと思う。 

 

提供時間も早く、さっそく席について食べる。

ポテトの味は変わらない。ハンバーガーチェーンの中でマクドナルドのポテトは一番好きだった。揚げたて感もあり、少し塩辛い感じはするけど自分の味覚が変わったからかもしれない。まあ全然気にならない。

 

問題はハンバーガーの方だ。ホット&グルービービーフのパンはとても美味しいけれど中に挟んであるビーフがいけてない。カウンター上にあった写真のような厚みとジューシー感はまったくなくパサパサだ。そもそも最初からメニュー写真通りのパフォーマンスを期待はしていないけれど、マクドナルドのハンバーガーって昔からこんな味だったかな。

 

食べて、「ああ、これか」と思う。
景気が回復して消費者がより美味しい物を望んでいるとか、メニュー表が無くてわかり難いという非難もあったけど、それが主因じゃなくて結局、比較感の問題なのだ。

 

あの「ホット&グルービービーフ」は単品の値段は370円(意外に高い!)で、同じ値段を払うならモスバーガーのとびきりハンバーグサンド(370円)を食べた方が満足度が断然高い。確かに提供時間はマックの方が早いけど、美味しさは断然にモスだ。それから安さなら、今ではセブンイレブンで売っているハンバーガー(198円)もひけをとらない位まともであり、あえてマクドナルドに足を運ぶ理由が無いと感じてしまった。

 

美味しいハンバーガーが食べたいならモスへ、チキンが食べたければケンタッキー、ヘルシーに抑えたい時はSUBWAY、少し時間を潰すだけならスタバドトールに行く。そしてあまりこだわりが無い時はコンビ二で十分。今の私にとってはマクドナルドは個性が無くて、使うシチュエーションが想定できない。外出先で選択肢が限られた場合にマクドナルドしかなければ行くとは思う。ただ、どこにでもあるからという安心感は店を選択する理由にはならない。

 

ガリバーチェーンだから万人受けするバランスの良さは必要だと思うけれど、もう少し個性があった方がいい。昔のマクドナルドはもっと攻めていた気がするのだ。ただ、そうは言っても世界のガリバーチェーンですから次の展開に期待です。


ちなみに私は美味しいものにこだわりが強いわけではなくて、
ラーメン屋吉野家サイゼリヤモス立ち食いそば屋セブンイレブンがあって、たまにスシローにいければ満足な一般庶民です。