一流の人に学ぶ 自分の磨き方

 一流の人に学ぶ 自分の磨き方

これはアメリカの経営コンサルタントであり、「一流の人」の研究を20年続けて、研究結果が注目を集めたスティーブ・シーボールド氏の書籍。著者のセミナーは絶大な人気を誇る。

 

内容は「一流」と「二流」の差を考え方であったり、努力の仕方など様々な切り口で比較している。また著者によれば二流と一流の差は紙一重の違いしかないのにもかかわらず、二流の多くは挑戦せずに諦めてしまっているとのこと。つまり誰にでも一流になれるチャンスがあるということだ。

 

本全体の感想としては、ありがちな自己啓発本と違うのはよく研究されていることもあって「一流」と「二流」の差が明確にわかるのがよい。また何十もの行動や思考パターンについて「一流」と「二流」それぞれの説明があるのだけれど、自分が出来ていることとそうでないことは自身の問題なので容易に判断がつくため読むのにも時間がかからない。一、二時間もあればさっと読めてしまうので、この年末に自身の振り返りをする上では良い本だと思う。

 

私自身には学びと自省すべき点として次の三つが刺さった。

 

一流の人は集中力を持続させる

二流の人は曖昧な目標を掲げて迷走し、成功の要因が幸運や知能だと考える。

一流の人は目標の選択に膨大な時間と労力を注ぎ、いったん目標を設定すると驚異的な粘り強さでやり遂げる。集中力の持続こそが成功の秘訣であることを知っている。

 

一流の人は習慣を重視する

二流の人は習慣とは断ち切るべきものだと考えている。例えば喫煙や過食。

一流の人は習慣とは成功への道だと考えている。例えば運動や摂生、早い出社。

 

また17世紀のイギリスの詩人ジョン・ドライデンの言葉も紹介されていたが、この言葉も深い。

まず人間が習慣をつくり、次に習慣が人間をつくる。

 

一流の人は他人に迎合しない

著者の恩師の言葉に、「ドラッグやアルコールよりひどい中毒があるとすればそれは他人に迎合することである」というものがあった。 

二流の人は自分に自信がないから他人に迎合する傾向がある。

一流の人は自分が正しいと信じることをする。そしてそのために好かれなくても気にしない。

 

 

 

私自身にとってはいずれも改善すべき点があると感じているので、しっかりと意識していかなければならない。また「一流の人は目標の選択に膨大な時間と労力を注ぎ」とあったが、これまでの自分を振り返ると会社組織に属している環境がどこか甘えになっていて、夢や志を描いていても、目標設定の具体性という部分は実は曖昧であったと思う。じっくり考えて5年先を見据えた「行動計画」を綿密にたてて、粘り強く実行していこうと感じた。