さて、いきなりですが問題です。
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■あなたはクイズ大会で見事一位通過し、豪華賞品が当たるボーナスチャレンジステージに進みました。そこには3つのドアがあってそのうち1つを選択します。ドアのうち2つは何も入っておらず、一つはお目当ての賞品である高級外車が隠れています。
そして、
- あなたは「1」のドアを選びました。
- すると、司会者が「1」のドアは開けずに、「3」のドアを開けました。ドアの先は何も無い「はずれ」いうことを確認できました。
- そして、司会者はもう一度ドアを選択するよう聞いてきました。つまり「1」か「2」を選択し直すラストチャンスをくれたのです。
Q、さて、ここであなたはどうしますか?
- 最初に選んだ「1」のままにする。
- 「2」に変更する。
なお、このゲームの前提条件は下記の通りです。
- 3つのドアのうち1つのドアには賞品が必ず入っている。
- 最初にプレーヤーはドアを1つ選ぶ。
- プレーヤーが選んだ後に、司会者は残りのドアのうち必ず「はずれ」のドアを1つ開ける。
- 司会者はプレーヤーに再度、ドアを選びなおすチャンスを与える。
さて、正解は?
答えは、「2に変更する方が可能性が高い。」です。正確に言うと「2」に変更する方が、「1」のままより確率が2倍になります。(誤解がないように申し上げますと、確率の話なのでもちろんAが当たる可能性はあります。)
私は「最初に選ぶ段階では全てのドアが当たる確率1/3。そして「3」がハズレとわかり、選択肢が「1」と「2」の二つになったのでどちらののドアも1/2で確率は同じじゃないか」と思いました。でも実は違うのです。
では、もう一度最初から考えて見ましょう。
・最初に選択する際には、どのドアも当たる確率は1/3です。ここまではOK。
★ここで認識を変えてみましょう★
3枚のドアを、自分が選んだ「1」と、選んでいない「2,3」を一つのグループとして、選択肢は二つあるという前提にして捉えてみましょう。
すると、
「1が当たる確率」=1/3
「2・3グループが当たる確率」=2/3となります。
「2」,「3」は選択肢が二つ含まれているので単純に2倍、これはOKですね。
すると司会者は、前提条件である「プレーヤーが選んでいない残りのドアのうち必ずハズレのドア1つを開ける。」という行為を行いますから、「2・3グループ」の2つのうち1枚ハズレのドアを開けます。
そうすると残るのは「1」・「2」の2枚のドアですが、選択肢は2つのグループという構図を変えずに考えれば、
「1が当たる確率」=1/3
「2・3グループが当たる確率⇒2が当たる確率」=2/3となるわけです。
よってプレーヤーは最初に選んでいない選択肢にチェンジすることで、当たりの確率を2倍にすることが出来ることになります。
以前受講した確率統計の講義で紹介があったもので、「モンティ・ホール問題」というものでアメリカのゲームショー番組で起きたゲームに関する論争です。私も詳しくは知りませんが、この確率の問題には数学者達もかなり混乱したそうですよ。
こういうクイズ番組があったら迷わず、「変更」ですね。
昔やっていたクイズミリオネアの50:50もこれに近いかもしれません。